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アマゾン先住民は物事をどう決めるのか

アマゾン先住民メイナク族族長ユムイン(1999年)

アマゾン先住民メイナク族族長ユムイン(1999年)

アマゾン先住民の村では、大切な物事を決めるとき、村人が全員納得するまでじっくりと時間をかける。

話し合いの始まりは、村の真ん中にある「男の家」。そこに男たちが集まり、懸案事項についてそれぞれの考えを話す。賛成、反対、ぞれぞれの思いを、誰に遠慮することなく話す。聴く者は、決して他者の話しに割り込まず、自説を押し付けることもせず傾聴する。特に一族のリーダーは、村人の考えに広くあまねく聞き入ることが大切な役割であり、それが出来なければリーダーとして認められない。全員がそれぞれの考えを話して行くうちに、他者の考えに賛同する者が出て来る。そうして何巡も話しをして行くうちに、ひとつの落としどころが見つかる。(この過程はクローズドではなく、オープンなので、子どもや女たちも一部始終を小屋の周りで聞いている。)

男たちは最初の結論を持って、家に帰り、母や妻に相談する。実は、村の伝統や知恵を受け継ぐのは女の役割。少女が大人の女になる通過儀礼は、1年間家に隔離され、母親からマンツーマンで、女の仕事、部族の歴史、知恵を徹底的に叩き込まれること。男はそんなしっかり者の女の家に婿入りするのが基本なのである。

彼女たちは、あるときは「そんないい加減な取り決めじゃダメよ」とダメ出しをする。表面上は男が決定権を持っているようで、女がうんと言わなければ、物事は前に進まない。女たちは、手仕事をしながら井戸端会議で、男たちの話し合いの中身をしっかりと吟味していたのである。男たちはとぼとぼと男の家に戻り、話し合いの続きをする。

こんなことを繰り返して行くうちに、やがて村人全員が納得できる答えを見いだして行く。それはポジティブなエネルギーとネガティブなエネルギーが混じり合って、中庸に落ち着く過程そのものであり、その根底にあるのは、村がいつまでも平和で、皆が元気で仲良く暮らせるようにとの思い。ちなみに、彼らの言葉には「幸せ」という言葉はなく、みんなが元気で仲良く暮らしている状態が、あえて言えば「幸せ」だと言う。物事の本質を生きるものにとって、わざわざそれを指し示す必要はないのだ。

ようやく物事が決まったとき、村人全員はすでにその物事の本質を理解し、納得しているので、懸案事項は成就したも同じ。リーダーの指図など受けずとも、一人一人が自発的に動き、物事はスムースに進んで行く。

彼らアマゾン文明人にとっては当たり前のことで、いまさら取りたてて言うほどのことでもないのだが、私たち蛮族日本人はここから何を学ぶのか。(M)

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